dannyのwebサイト「cocomidori」にお越しのみなさま

いつもみてくださってありがとうございます

2014年もひゅっと寒い季節がやってきましたね。

冬はわたしがいちばん好きな季節です(でも冷え性なのです)

まだまだ成長途中ですが、HPを見にきてくれる人がいたり、

展示を見にきてくれる人がいたり、メッセージを送ってくれる人がいたり、

一緒に仕事をしよう!と声かけてくれるひとがいたり、

自分の絵のめざす先に不安をかんじたりもするけど、

すこしでも誰かがわたしの絵をみて心地よくなってくれること

そんなことがうれしくて、毎日まっ白い紙に向かっています。

もっともっときもちのいい絵がかけるように成長していきたいです。

今年もたくさんの方からお仕事をいただいて、

たのしい経験をさせていただきました。

うれしくも残念なことに今年中の仕事のスケジュールが

いっぱいになってしまい、新規の相談をお受けできなくなってしまいました…

というのも、じつは来年1月から

半年ほど海外で英語を勉強してこようとおもっています。

ひょんなことから思い立った留学ですが、じぶんの世界がすこしでも広がればいいなと。

お仕事関係の方にはご迷惑をおかけしますが、

今現在2014年10月から〜来年、留学先の環境が整うまで

お仕事の受注を停止させていただこうとおもいます。

とはいえ来年の秋頃には帰国する予定ですので

半年とすこしの間、ご迷惑をおかけすることをお許しください

息抜きとあたらしい挑戦

たのしみでちょっと不安

帰国後、展示を企画していますので

たのしみに?待っていて下さい^^

danny

sunao 「sunaoとvol3」表紙
09.01.14 /21:34/ 10
雑誌ケトル 扉イラスト
09.01.14 /21:33/ 6
キリン端麗グリーンラベル スペシャルサイト用イラスト
09.01.14 /21:32/ 3

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絵・danny / 文・いとうじん

ずっとここにいたらいい、と彼は言うのです。

いつかの夜、露に濡れてひんやりした丸い葉の上で、彼は手を伸ばして私にふれました。

ずっと寂しかったのです。

ざあざあと強い風の吹くこの沼の中で彼はひとりでした。

初めは本当に驚きました。

アマガエルなんてもの、私は見たこともありませんでしたから。

このハスの葉の上で痛めた羽を震わせていた私に、若草色のつやつやした生き物が近づいてくるのです。

あのときの恐怖と言ったら、喩えようもありません。

私がおののきながら後ずさると、彼は両の目を伏せました。

大きな口をきゅっと引き結び、

それから、ひょん、と葉から降りて、沼へ帰っていきました。

その日の夕暮れのことです。

空が低く曇ったかと思うと、あっという間に沼が波打ちはじめました。

ここしばらくの日照りをかき消すかのような、激しい夕立でした。

ハスの葉は揺れこそしませんでしたが、固い雨粒が私を打ち付けました。

私は葉の縁でじっと夕立の終わりを待っておりました。

突然、背中に当たる雨足が弱くなりました。

雨は止んでなどいません。

ふと頭上を見上げると、そこには青々と葉を茂らせた太いユキヤナギの茎が私を守ってくれていたのです。

私は驚いて、辺りを見わたしました。

そこには葉に立てかけられたユキヤナギを支えるように、彼が水の中から私を見ておりました。

水面に出た頭がずぶぬれになっていましたが、彼は気持ちよさそうに目を細めておりました。

あれから幾日か経つと、私の羽はすっかりよくなりました。

それから、彼がたてかけてくれたユキヤナギにはたくさんのアブラムシがついていましたから、

私はひとときたりともひもじい思いをすることはなかったのです。

この夜が明けたら、私は飛び立つつもりでいます。

天高く飛び立てば、きっと彼を待つアマガエルたちに知らせを運べると、私は信じているのです。

彼はまだ、この沼のどこかで夢を見ています。 星のきれいな夜です。 


Apr 2011

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絵・danny / 文・いとうじん

おーい。

父さんが車体の下から顔を出して、僕を呼んだ。

ひたいの隅に黒ずんだ機械油がついていた。

 や、覚えてるか、お前、ほら。

 どうしたの?

 昔あゆ釣りに行ったろ、琵琶湖。

 お前が小学生のころだ。

 覚えてるよ。

鮎釣りは父さんの趣味だった。

シーズンになると朝早くから家を出て、遊漁券を買いに行く姿を見た。

 そうか、まだ覚えてるか。

 釣り方も教えたろ。

 それも覚えてるか?

 うん、覚えてる。

父さんは右手が不自由だ。

五年前、仕事中に小さな地震が起きた。

その時も今のように、父さんは車体の下にいたのだ。

揺れる地面の上でぐらついたジャッキが車を支えきれず、父さんの右手は車体の下敷きになった。

右手が使えなければリールは巻けない。

それ以来、あゆの話も、釣りの話もしなくなった。

 あのな。

 うん。

  お前ももう大人だ。

 いつまでもこんな小さい修理工場にいてもつまらんだろう。

 こんな小さい設備で仕事してると、俺みたいに怪我するぞ。

父さんは言った。 耳慣れた、低くかすれた声だった。

 うん。

 父さん。

 なんだ。

 釣りに行こうよ。

 もうそろそろシーズンだろ。

 あゆ釣りに行こう。

僕の父は少し戸惑ったような表情を見せて、言葉を失っていた。

—お前ももう大人だ。

目の前ではなんともいえない表情の父が白髪の増えた頭を掻いている。

僕がもう一度口を開こうとすると、それを父さんがさえぎった。

 竿、まだあったかな。

 あるよ。

そうか、とだけ言うと、父さんは車の下にいそいそと戻っていった。

ひたいが汚れていること、教えるのを忘れたなと思った。

まぶたの裏で、きらきらひかる水面に細い竿が伸びていた。

Apr 2011 

2014 
04.25.14 /17:37/ 14
2014
04.25.14 /17:36/ 2
2014 森のカフェフェス in ニセコ
04.25.14 /17:34/ 8
2014
04.25.14 /17:32/ 4
2013 Shodosima
04.25.14 /17:28/ 3
2013 Shodosima
04.25.14 /17:24/ 2
2013 Shodosima
04.25.14 /17:17/ 1
2013 Shodosima
04.25.14 /17:15/ 2
04.25.14 /17:13/ 1
Canvas  by  andbamnan